目的及び位置づけ

ユニバーサルマテリアルズインキュベーター株式会社（以下、当社）は、優れた素材・化学企業の育成を通して、日本の技術力を強化し、世界に通用する産業構造を醸成することを目指す。

優秀な技術や技術者の発掘、リスクマネーと適切な経営支援の提供、そして新たな産業構造を展開し事業としての永続性を担保する。

投資対象企業の中長期的な企業価値向上ひいては日本の素材・化学業界の発展に資する投資を推進する。

当社は、イノベーションを促進し、日本のベンチャーキャピタル業界のエコシステムの発展に貢献する。

当社は、環境・社会・コーポレートガバナンス（ESG）課題が投資先企業の企業価値及び当社の投資パフォーマンスに与える影響を認識する。

受託者責任と整合性を持つ限りにおいて、投資機会の獲得及びその投資活動におけるESG課題への考慮及び理解を促進する。

本ポリシーは、ステークホルダーの皆様からの期待、責任投資原則 (PRI) 等の国際的な基準及び投資家の受託者責任を考慮し、策定されている。

ESGの定義

当社は、以下に示すESG課題に関連するリスクと機会を考慮し、投資検討及び投資先企業の企業価値向上に取り組む。

(1) 環境

  • エネルギー効率向上（グリーンエネルギーの普及）
  • 気候変動
  • 自然災害への対応
  • 食糧問題
  • 有害物質の適切な管理
  • 廃棄物管理、有害物質への対応・
  • 生態系の多様性、生態系サービス
  • 森林破壊
  • 水不足問題

(2) 社会

  • 労働基準の遵守
  • 人権配慮
  • 機密情報の適切な管理、データ保護及びプライバシー対応
  • 製品の不正販売禁止
  • 製品安全性の確保
  • サプライチェーンの適切化
  • あらゆる形態の強制労働及び児童労働の回避
  • 兵器・たばこ製品の製造、販売及び取引への関与

(3) コーポレートガバナンス

  • 反社会的勢力との関係排除
  • マネー・ローンダリングの禁止
  • 企業倫理の徹底（不正行為、過失行為、贈収賄）
  • 国内法規（会計・税務基準等）の遵守
  • 経営体制の適切化
  • 反競争的行為の禁止
  • 内部通報体制の確立
  • 適切な監査体制の確立

適用範囲

当社は、可能な限り投資先企業の経営陣に対して、企業運営上のESG関連リスクと企業価値向上につながる機会の特定と対応を促す。

ESGに関連して依拠する法令・ガイドライン等

当社は、投資先企業及びその関連会社等が事業を行う国・地域の国内法令を遵守する。

ESGに関する体制

本ポリシーの責任者は代表取締役とする。加えて担当役員、担当者、役職員全員がESGに取り組む。

具体的な取り組み

当社は、ファンド募集活動及び投資活動全般にESGを組み込む。

(1)ファンドレイズ

ESGに関する全般的な方針を趣意書（PPM）に盛り込む。

(2)投資活動

投資候補先企業の選定において、ネガティブスクリーニング基準をもとにスクリーニングを実施する。

(3)デューデリジェンス

投資検討段階におけるデューデリジェンスを通じて、ESG重要性分析を行い、投資決定プロセスにおいては、企業価値の向上につながるESG要因を評価する。

(4)投資ストラクチャリング

投資契約の締結前に、投資先候補企業における中長期的成長を見越し、ESG課題の管理の継続的改善方針について協議する。

(5)ポートフォリオマネジメント

ESGデューデリジェンスにおいて特定されたESG項目等につき投資先企業の改善取組を要するかを判断する。

(6)エグジット

投資先企業が優れたESGの実践を継続できるようにすることを目指す。

モニタリング

当社は、投資先企業ごとに設定したESG課題に対して、投資先企業にESG取組方針・ESG活動プランの策定を求め、投資先企業からESG活動に関する適切な報告を要求する。

コミュニケーション

当社は、投資活動におけるESG考慮について投資家等への報告を行う。

2022年5月20日　策定

　　　　

2024年6月21日　改訂