農家の干ばつ問題に挑む！100%有機・完全生分解性を有する超吸水性ポリマー
EF Polymer株式会社
事業概要
インドの干ばつ地域の農村で生まれ育った創業者の「干ばつに悩む家族・世界中の農家を助けたい」という強い想いからEFポリマー株式会社はスタートしました。当社は、従来廃棄されていた作物残渣（みかんの皮等）を自社特許技術でアップサイクルすることで、100%オーガニック・完全生分解性を有するエコフレンドリーな超吸水性ポリマー（EFP）を製造しています。EFPの活用を通して、世界中で発生している干ばつの影響で収量が減少し、経済的に苦しい状況にある農家従事者さまの水不足問題解決に寄与し、真に持続可能な農業の実現を目指しています。
マネジメントインタビュー
- ナラヤン・ラル・ガルジャール
- 創業者兼CEO
会社設立までの経緯
EFポリマーを創業したナラヤン・ガルジャールは、インド・ラージャスターン州の人口約300人という小さな農村に生まれ育ちました。乾燥地域にある村の土壌は決して作物が育ちやすい環境ではなく、農業を営む両親のもとで幼い頃からその苦労を目の当たりにしてきました。「いつか水不足に悩む両親や村の仲間を助けたい」という想いから、100％オーガニックの超吸水性ポリマー「EFポリマー」が生まれました。
設立後の日々
100%オーガニックの超吸水性ポリマー「EFポリマー」の製品開発が確立され、インドや沖縄を中心とした日本の各地の農家を訪問し、ポリマーの実証実験を行ってまいりました。現在では世界中で多くの協力者や会社を応援してくださる方々と繋がることができ、グローバル規模でポリマーの普及を進められるよう準備を進めています。
今後の事業展開
EFポリマーでは、農業資材としてのポリマー普及を進めた上で、その過程で出た農業残さをアップサイクルし、EFポリマーを製造するというサーキュラー（循環）モデルの確立を目指しています。当社はこのモデルを世界展開することで、「持続可能な農業」の拡大に寄与できると考えています。今後、米国、インド、日本などの市場を中心にポリマー販売を強化し、その他の市場にも順次導入を進めていく予定です。
また、自然由来のポリマーはケミカルフリーで生分解性を有することが評価され、農業以外の用途でも注目が高まっています。生理用品やオムツ、アイスパック、化粧品など、既存の製品に対する新たなアプローチを、様々な企業との協業により推進していきます。
当社のハンズオン支援を担当しております。当社は自然由来超吸水性ポリマー（SAP）の研究開発・製造能力において優位性が非常に高く、生分解性SAP業界をリードしています。弊社として社内運営体制や国内外ビジネス展開、知的財産などあらゆる面から側面支援を行っています。当社製品がグローバルスタンダードになり、世界的な環境問題の解決に繋がることを期待しております！
清水慎介
アソシエイト
閉じる
UMI担当者コメント
投資後のハンズオン支援として、当社の事業戦略の遂行に必要な知財戦略、事業開発計画、生産拡大計画とこれらを実行する取締役会や経営会議体の運営に従事しています。
循環型社会と脱炭素社会への移行という大きな変化が求められるポリマー分野に対し、EFポリマー社は食物残渣を原料とする完全生分解ポリマーの製造技術に加え、スピード感と活力あるチーム力によって事業を推進しています。
当社のポリマーが世界中の干ばつ地での農業生産に利用されることを期待しております。
水谷亘
プリンシパル