つばめBHB株式会社


つばめBHB株式会社
アンモニア産業100年の歴史を塗り替える
弊社は、東京科学大学(旧・東京工業大学)の細野栄誉教授が発明したエレクトライド触媒を用い、従来の技術より低温低圧でアンモニア生産できる技術の商業化を目指すスタートアップです。2017年4月にUMI1号ファンド、味の素株式会社、東京工業大学の関係者の出資により設立されました。
必要な場所で必要な量のアンモニア生産を可能にするオンサイトアンモニア生産システム・触媒の開発、製造を企図しています。既存技術による「一極集中&大量生産」の常識を打ち破る技術を確立し、分散生産を世界中に届けていきます。国内では商用機の受注を2件受けており、2025年中には1号機による商用生産を開始予定です。
大半のアンモニアの用途が農業用肥料ですが、昨今CO2フリー燃料(グリーンアンモニア)や水素キャリアとしての用途にも注目を浴びていることから、様々な企業と連携を進め、アンモニア業界で大きな役割を担っていくことを目標としています。
つばめBHBの会社設立に関わった、ベンチャーキャピタルのUMIに在籍中、投資家側でつばめBHBのPMIを担当していました。事業計画などを進めていく上で、つばめBHBの社員の方々と同じ視点で関わった方がより良いものになると考え、UMIからつばめBHBへ出向しました。その後、つばめBHBが描く未来の実現を、社員の皆さんと一緒にやり遂げたいと入社を決意しました。
出向した頃はまだ実験室で開発を重ねている段階で、ベンチプラントもありませんでした。また、私自身、触媒開発やプラント設計の経験がなかったため、社内で様々なことを教えてもらいながら事業計画の作成など、まずは事業の道筋を立てていくところからスタートしました。資金調達のため、投資家やビジネスパートナー候補の方々に事業計画を説明して回ったのですが、商用化の目処や実現性など突っ込まれることも多く、とても苦労しました。ビジネスの骨格が出来上がっていない中でも、私たちの事業に賛同し、協力・出資いただいた方々のおかげで、今日のつばめBHBがあります。以降も国内外様々な方が私たちのパートナーとして、共につばめBHBを育ててくれていることに大変感謝しています。
会社が成長していく中で、会社の組織作りにも尽力しました。私が入社した2020年当時は20名程だった社員数が、約4年で60名程に成長し、海外展開も視野に多国籍化しています。当初より専門性の高いプロフェッショナルな社員が集まっていますが、働きながらさらに技術力を高められるような工夫もしています。社員のバックグラウンドや年齢、国籍はさまざまですが、フラットな組織です。
日本発の革新的な技術を、南米、インド、東南アジア、アフリカを中心とした海外諸国へ展開できるよう取り組んでいます。今後、カーボンニュートラル社会の実現に、燃料・水素キャリアとしてアンモニアの需要が高まっていくことが予想されるため、大規模でも効率的にアンモニアが生産できるよう技術開発を進めていく予定です。
私たちのビジョン「独創的な技術を活用することで環境・食糧問題にかかる人類課題を解決し、持続可能な社会を実現する」へご期待、ご支援をよろしくお願いいたします。
UMI担当者コメント
主に事業戦略や事業開発、資金調達に関わる部分での支援を行っております。
人口増による食糧不足の深刻化や、ネットゼロのコミットメント実現に向けた取り組みの加速が求められる環境下において、アンモニアの果たす役割、その重要性は今後益々重要になることが予想されます。
つばめBHBは100年以上の歴史がある従来のアンモニア製法を置き換えるようなゲームチェンジャーとなり得る技術を持っており、今後日本国内に留まらず広く海外に事業展開していくと強く期待しています。
原田高政
ディレクター