独自のアルファ化技術(非晶化技術)によって飼料・食品・バイオマスエネルギーまで革命を起こしたい
アルファテック社は、山形大学の西岡教授が開発した温度制御型粉砕技術を基に2018年6月に設立された山形大学発ベンチャーです。
温度制御型粉砕技術は穀物を粉砕するだけで瞬時にアルファ化穀粉を製造するもので、学会からも高い評価を得ております。(2007年8月「山形県科学技術奨励賞」を授与。2017年9月日本応用糖質科学会より「技術開発賞」を授与)この技術を飼料用穀類のアルファ化製造技術・食品への展開を進めております。セルロースのアルファ化によりバイオエタノール製造工程における酵素糖化効率を改善できる可能性も確認されています。
世界は人口増加に伴う食糧問題・タンパク質危機に晒されており、その社会課題を解決するテクノロジーを求めております。当社の技術を用いることで、畜産における課題である飼料効率の改善・生産サイクルの短縮化を実現し、環境負荷を低下させたうえで、たんぱく質供給量を増加させる可能性があります。
社会人としてスタートしてから28年間、大企業とベンチャー企業において事業の立上げやその拡大及び株式上場と様々な経験をさせていただきました。
50歳を節目に取締役を退任し、次は収益を追求するだけでなく、少し社会課題の解決に軸足を移した事業のお手伝いがしたいなと考えていた時に本件特許の発明者である西岡教授を紹介いただきました。
この優れた技術を世の中に広めたいがどのように広めるのがいいのか悩まれていた西岡教授と、知的財産による社会貢献とその収益化をしたい山形大学と、技術者ではないがビジネス面において少しは貢献できるのではないかと考えた私の3者の想いが重なり大学発ベンチャーとして当社を設立することとなりました
設立当初はアレルギー対策としての100%米粉パンや介護食としてのおかゆ、災害時非常食としてのおかゆなど食用分野での事業展開を考えていました。しかしある程度の引き合いはいただくものの大きな商談にはなりませんでした。
その頃UMIさんからも興味を持っていただき、様々な協議をする中で飼料分野へのピボットを決意しました。
その後大きな商談に発展し、製造機器の開発パートナーも紹介いただき、今回の資金調達となりました。
飼料分野ではまずは子豚用の人工乳からスタートし、肥育豚用の配合飼料へと展開します。そして国内市場から海外市場へ、また豚から鶏・牛へと展開していきます。
その後当初の目的であった食用分野への展開をします。
さらに本件技術はでんぷんだけでなくセルロースへも適用できますので、バイオマスエネルギー分野への展開もしていきたいと考えています。
UMI担当者コメント
アルファテックのハンズオン支援を担当しています。当社の温度制御型粉砕技術Amorfast®は、飼料、食品、バイオマス分野において大きな可能性を秘めています。特に、飼料や食品分野で新たな知見を獲得しつつあるでんぷんアルファ化やエネルギー分野での活用が期待されるセルロース非晶化の実現は、持続可能な未来に向けた重要な一歩です。アルファテックの技術が市場に大きなインパクトを与えられるよう、私たちは支援してまいります。
松本健吾
アソシエイト